水中または水回りに異物がある場合

• 水の中に黒い異物が混入している
• 魔法瓶等の水の中にキラキラ光る異物がある
• 白い(または黒い)異物が水回りにある

水の中に黒い異物が混入している場合、パッキン・ゴム類または赤さびだと思われます。 パッキン・ゴム類は、蛇口内部(給水装置)の部品が劣化し水道水に混ざって出てきたものだと考えられます。異物が入っていないことを確認するまで、できるだけ飲用には用いないでください。万が一摂取しても、体外へ排出されるため健康被害はないと思われます。違う給水栓の水との比較を行う等して劣化部分を特定し、修繕を行う必要があります。 赤さびについては、黒くなって見えることもあり、もろいため手で触るとつぶれます。詳しくは「水が着色している場合」の「赤色に濁る」の項目を参考にしてください。

魔法瓶や電気ポットに溜めた水の中に、キラキラ光るものが確認された場合、フレークス現象によるものだと思われます。水の中のミネラル分であるマグネシウムと、ガラス成分のケイ酸が高温の水の中でケイ酸マグネシウムを生成し、ガラス面に付着・たい積します。容器の洗浄時にその結晶を落としきらないと、生成と乾燥・たい積が繰り返されます。厚みが増してくると、いずれはがれ落ち、水中に浮遊してキラキラ光っているように見えます。これをフレークス現象と呼びます。 原因となるケイ酸マグネシウムはミネラル分でもあるので、摂取しても人体に影響はありません。使用ごとに念入りに洗浄を行い、長時間の煮沸やお湯の継ぎ足しを行わないことが予防になります。発生した場合は、食用酢を10倍程度まで希釈し容器内に溜めて1時間以上放置し、柔らかいスポンジでこするのが有効です。

これらの異物は、主に蒸発残留物または金属石けんだと思われます。蒸発残留物は白色、金属石けんは白色または黒色です。 蒸発残留物は、水が蒸発する際に残ったもので、水質基準項目にも定められています。主な成分はカルシウムやナトリウムなどといったミネラル分で、元来水に微量含まれるものです。そのため、摂取しても人体に影響はありません。この現象は自然に発生するものですので、発生した場合には清掃が必要となります。清掃には、食用酢や酸性洗剤が有効です。 金属石けんは、上記に記載したミネラル分が、石けんなどの湯垢の脂肪酸や人体の脂肪分と反応したもので、酸素と反応した場合は白色の金属石けん、鉄分と反応した場合は黒色の金属石けんを発生させます。発生した場合には清掃が必要となります。