働く者の声を尊重した労働時間法制の実現を求める意見書

更新日:2026年09月18日

「働き方改革」関連法の施行から約7年が経過しましたが、その目的である「働く者一人ひとりの命と健康を守り、真の安全・安心につなげる」という理念の実現は道半ばです。現状、過労死はなくなっておらず、脳・心臓疾患および精神障害の労災請求件数は過去最多を記録しています。

現在、国において労働時間法制の見直し議論が進められていますが、持続可能な地域社会を維持するために今求められているのは、長時間労働につながる規制緩和ではなく、誰もが安心・安全に働き、生活時間を確保できる労働時間規制の確立と生産性向上の両立です。

よって、当議会は、政府に対し、労働者の命と健康、そして権利を守る観点から、下記の事項を速やかに履行するよう強く要望します。

 

記

 

1.「働き方改革」の定着・推進に向けた実効性のある法規制を実現すること

時間外・休日労働の上限規制の強化や、連続勤務規制の導入、勤務間インターバル制度の義務化、「つながらない権利」の立法化など、働く者が休息と生活時間を十分に確保できるための法整備を行うこと。

 

2.長時間労働につながる規制緩和は行うべきではないこと

長時間労働につながる裁量労働制の対象業務の拡大や変形労働時間制の要件緩和などではなく、労働時間短縮と生産性向上を両輪で進めるための法整備や企業・労働者への支援を行うこと。

 

3.労働基準監督署における厳格な指導・監督は維持すべきこと

労働者の健康確保と「ディーセント・ワーク(人間らしい生活)」を営むためのセーフティネットを形骸化させないよう、適正な運用の徹底と監督指導を強化すること。

 

4.政府・使用者・労働者が対等に参加する政策決定の仕組みを堅持すること

「働き方改革」の見直しや労働法制の改正議論にあたっては、労働政策審議会をはじめとする場において、国際労働機関(ILO)が提唱する三者構成原則(政労使が協議して労働政策を決める仕組み)に則り、政府・使用者・労働者の三者が対等な立場で議論に参加し、労使当事者の声を十分に反映させた民主的かつ慎重な合意形成を徹底すること。

 

以上、地方自治法第99条に基づき意見書を提出する。

 

 

令和8年9月18日

桜井市議会

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