万葉集の巻頭の歌が詠まれた地

更新日:2022年03月03日

この時代のプロポーズイメージ画像

桜井市黒埼にある白山神社境内には、万葉集がこの地からはじまられたことをたたえる意味で、「萬葉集發燿讃仰碑/保田與重郎拝書」と書かれた記念碑があります。このあたりは、雄略天皇の泊瀬朝倉宮があったといわれていて、碑のそばには天皇が歌った歌碑が建てられています。

この歌は万葉集の巻頭を飾る歌で 籠もよみ籠もちふ串もよ

美ふ串もちこの岳に菜摘ます子

家告らせ名のらざね

そらみつ倭の国は おしなべて

吾こそませ我をこそ背とは

告らめ家をも名をも ― 万葉集 巻1-1 雄略天皇 ―

訳すると、かごよ、よいかごをもち、堀串(へら)よ、よい堀串をもって、この岳で若菜を摘んでいる乙女よ。名前をおっしゃい。この大和の国は、すべて私が所有している。いちめんに私が治めているのだ。この私からまず名乗ろう。家をも名をもという意味になります。

この時代は、名前を名乗ることが結婚の前提であったようで、名前を教えることはプロポーズに応じることであったようです。雄略天皇の明るくて、自信にみちあふれた恋の歌からは、その時代の人々の素朴で活き活きとした詩情が伝わってきます。

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